水晶(奥の深い鉱物です)
鉱物趣味は、水晶に始まり水晶に終わるそうです。私も、山梨県「竹森」の水晶が始まりでした。
水晶の形と生成条件:水晶には、573℃よりも低温で安定な
低温型
と、573℃〜870℃で安定な
高温型
が有ります。
一般に見られるのは
低温型
の方で、六画の柱面(m面)が有ります。
低温型
水晶の一端にある錘面は
大きな面(r面)と小さな面(z面)が交互に並んでいます。
一方、
高温型
の方は、柱面は無く、等価な六つの錘面が結合した、そろばん玉のような形になっています。
右水晶と左水晶:
低温型
水晶の結晶面には、m,r,z以外に、s面やx面があります。そして、
柱面(m面)の右上にs面やx面があると右水晶、左上にあると左水晶といいます。
右水晶の結晶構造は左巻き、左水晶の結晶構造は右巻きです。
また、右水晶同志、あるいは右水晶と左水晶の結合した物を、双晶といいます。
出展:「山の結晶−水晶の鉱物学−」 秋月 瑞彦著(裳華房)
下記分類は、「山梨県の水晶」 中川 清著(水晶 第11巻第1号掲載: 鉱物同志会発行)を参考にしました。
普通の水晶
水晶群晶(国産)
内包物(気体・液体・鉱物)を含む水晶
アホー石入り水晶
パパゴ石入り水晶
緑泥石入り水晶(パキスタン)
緑泥石入り水晶(イタリア)
緑泥石入り水晶(ネパール)
まりも入り水晶(尾平鉱山こうもり抗)
ルチル入り水晶
マンガン入り水晶
翠銅鉱入り水晶
鉄マンガン重石入り水晶
色の着いている水晶
黒水晶
黒水晶(国産)
煙水晶
赤水晶
赤水晶
紫水晶(国産)
紫水晶
紅水晶
黄水晶
緑水晶
青水晶
形が変わっている水晶
松茸水晶
ハーキマーダイアモンド
ねじれ水晶
まがり水晶
板状水晶
さいころ状水晶
双晶・連晶
双晶とは、同じ化学組成、同じ結晶構造からなる二つの結晶が、対称面と2回対称軸の関係で結合している物を言います。
ドフィーネ式双晶
: 右水晶と右水晶、あるいは左水晶と左水晶の双晶
ブラジル式双晶
: 右水晶と左水晶の双晶
日本式双晶
: 2本のC軸が84°33.4′の角度で結合した双晶
菊花状水晶(国産)
平行連晶